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2021年08月

2021.08.30

アルコタンニンレザーのコンセプト

Blogをご覧の皆様こんにちは。
姫路レザー有限会社代表の埴岡です。

今回はアルコタンニンレザーのコンセプトについてご案内します。

扱いやすい本物の革


(アルコモイスト モカ使用)

アルコタンニンレザーのコンセプトは
ズバリ! 「扱いやすい本物の革」としてのご提供です。

前回のBlogでもお伝えしたように
アルコタンニンレザーは工房様との会話の中で生まれた究極のHybridレザーですが、
その背景にあるものを実現したいと願い誕生した革なのです。

 

もっともっと本物の革を使って欲しい


(アルコモイスト バーガンディ)

工房様との会話の中で感じた背景とは
一言で言うと
エンドユーザー様が「革製品を楽しんでいない」です。

ヌメ革を好むユーザー様は
もう釈迦に説法です。
充分革の面白さをご堪能されています。

しかし世間に流通している革の70~80%はクロム鞣し革です。
と言うことは本当に革を楽しまれている人は
更に少なく20%無いのかも知れません。

10人中1人くらいでしょうか?
定義を絞ればもっと少ないのかも知れません。

 

なぜ、流通している多くがクロム鞣し革

では、何故流通している多くがクロム鞣し革なのでしょうか?

理由は様々ですが、
大きな要因として革の扱いやすさにあると思います。

革らしい革として
ほとんどの方が認めるヌメ革は
使い込むほど革自身が経年変化を起こし
持つ人の自分らしさを演出します。

しかしその反面
革を育てると言いますが
保革や栄養を与えるなどと言われる
メンテナンスも重要になります。

このメンテナンスは革好きにとっては
何ら苦痛はなく逆に楽しみの一つでもありますが
一般のユーザー様にとっては
難しく悩みの種となってしまうのです。

それでなくても最近の合皮は非常に良く出来ているので
クロム鞣し革と比べても
どちらが本物の革か解からないくらいです。

それなら
「取扱いのしやすい合皮で良いんじゃないの」
「いや、本革と表示する方が値打ちが出るのでクロム鞣し革で」
などなど。

たぶん概ねこのような状況により
クロム鞣し革の方が多く流通しているのだと推測されます。

 

メンテナンスフリーに近いアルコタンニンレザー


(工房様作品 アルコモイスト グリーン使用)

そこでアルコタンニンレザー
比較的取り扱いが容易で
さらに革らしさを楽しめる
「扱いやすい本物の革」を目指し開発しました。

究極のHybridレザーとして
染料仕上げにより銀面はヌメ革のように革らしく仕上げていますが
実は軽くトップコーティングも行っています。

このトップコーティングなのですが、
強く行うと経年変化(エイジング)をほとんどしないので
表現は難しいのですが軽く行っています。
(強いとか軽いとかはイメージしにくいと思いますがご容赦下さい)

そのような仕上げ処理により
革小物として購入後
購入当初のメンテナンスフリーを実現しています。


(工房様作品 アルコベーシック キャメル使用)

このように
扱いやすく経年変化(エイジング)を楽しめる
アルコタンニンレザー
気軽に自分らしさを演出できる本革です。

合皮やクロム鞣し革では実現できない自分らしさを
是非このアルコタンニンレザーで実現して欲しいと思っています。

「持つ喜びの実現」へ
工房の皆様一緒に取り組みませんか?

アルコタンニンレザー
スタンダードなアルコベーシックと
オイルドレザーのアルコモイスト
の2種類があります。

お客様のご希望に合わせお選びください。


https://youtu.be/ct5mTM7p_Gw

 

最後までお読み頂き有難う御座いました。

当社ではオーダーメイドレザーとして
工房様のご希望に合わせ半裁5枚からの生産を承ります。
先ずはお気軽にご連絡下さい。
お見積りさせて頂きます。

姫路レザー有限会社 兵庫県姫路市豊富町御蔭585-89 TEL 050-3733-3295 mail info@himeji-leather.co.jp URL  https://himeji-leather.co.jp/(コーポレートサイト) URL  https://arcotannin.com/(オーダーメイドレザー制作)

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2021.08.18

アルコタンニンレザー開発への想い

こんにちは。
姫路レザー有限会社代表の埴岡です。

アルコタンニンレザー開発への想い

アルコタンニンレザー開発への想いを少しお話しします。

実は
私、埴岡(ハニオカ)は
中小企業を対象にIT系のコンサルティングを本業としています。

約10年前になりますね。
ある日そんな私が
姫路市の職員さん、革関係の友人、
の3人でお話しする機会がありました。

内容的には
「地場産業の一つである皮革業界に元気がない
もっと活気づけ姫路を活性化したい」

そのようなお話しでした。

それがいつの間にか
押し出されるように作ってしまった会社が
現在の姫路レザー有限会社です。

もともと別のIT系の会社を休眠させていたので
その会社を復活させ姫路レザー有限会社としました。

今は作れない有限会社ですが
社歴的にはそんなに古くありません。

設立時のコンセプトとしては
地場産業の一つである皮革産業に全国からのスポットを当てる
と言うものです。

なぜなら
姫路を含む播磨地域から生み出される皮革は
全国で流通する60~70%を占めるのにもかかわらず
産地であり生産工場としての機能でしかなく
あまり注目をされていませんでした。

姫路市民でも
そこまで占有していることを知らない人が多かったのです。
当時私もその一人でした。

たぶん今でも知らない人の割合はあまり変わっていないと思います。

また業界の固定観念に捉われたくなかったので
各種業界団体には属さず
WEBだけで知名度を上げて行こうと考えました。

これが姫路レザー有限会社の発足当時のお話しです。

しかし
固定観念に捉われず新しい発想で・・・
と、言っても
具体的にどうすれば良いものか本当に試行錯誤の連続でした。

そんなある日
工房様と他愛もない会話をしている時に
「これだ!」と生まれたのがアルコタンニンレザーです。

工房様からこんなご要望がありました。
「ヌメ革は楽しく面白い革だけど、革そのものが重いし薄くすると少し弱い。」
「クロム鞣し革は薄くても強いけど、合皮と見分けがつかず革らしくない。」
「上手くミックスした素材は出来ないかなぁ~?」

当時から業界では「ヘビタン」と呼ばれる
脱クロム製法で少しタンニンを足したHybridレザーはありましたが
それでは物足りないとのことでした。

その後協力タンナー様と一緒に
このありそうでなかった素材の製品化へ向け
試行錯誤を重ねる日々が続きました。

そして遂に出来上がったのが「アルコタンニンレザー」なのです。

このアルコタンニンレザー
1人の工房様の他愛もないわがままから生まれた素材です。

しかし
私はこのわがままこそ
これからの時代のニーズではないかと感じました。

 

画一的で大量生産されるモノの消費から
自分らしく個性が活躍する時代へ。

そんな時代へ向け
究極のHybridレザーとして素材から応援したいと願っています。

このBlogをご覧の工房様
「ユニからユニークへ個性が溢れる世界」へ向け
一緒にモノづくりしませんか?

エンドユーザー様が持って楽しい逸品を
アルコタンニンレザーで是非お作り下さい。

 

最後までお読み頂き有難う御座いました。

当社ではオーダーメイドレザーとして
工房様のご希望に合わせ半裁5枚からの生産を承ります。
先ずはお気軽にご連絡下さい。
お見積りさせて頂きます。

姫路レザー有限会社 兵庫県姫路市豊富町御蔭585-89 TEL 050-3733-3295 mail info@himeji-leather.co.jp URL  https://himeji-leather.co.jp/(コーポレートサイト) URL  https://arcotannin.com/(オーダーメイドレザー制作)

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2021.08.09

革のオーダーメイド 厚みが欲しければヌメ革

こんにちは。
姫路レザー有限会社スタッフです。

最近オーダーメイドレザーのお問い合わせをよく頂くようになりました。
有難う御座います。

今回は厚みのお話しです。

結論から申し上げますと
2.5mm以上を希望されるならヌメ革になります。

それ以下なら
クロム鞣し革又は、弊社のアルコタンニンレザーです。

これは単価を下げる一般的な生産方法によるのですが、
革に厚みを出す場合、
業界では「タンニンを食わす」と言います。

もともと薄い革を厚くする製造方法として
タンニンにより膨らまし厚みを確保すると思って下さい。

そうする事により3mm~4mm前後の厚みまで実現できます。
勿論それ以上の厚みも可能ですが、
コストと現実性を考えるとこのくらい迄だと思います。

そこで弊社のアルコタンニンレザーをベースにしたカスタムレザーとして
厚みがある革の相談をお受けすることがよくあります。

アルコタンニンレザー
もともとクロムで鞣された革から極端な程クロムを抜取り
多量のタンニンで再鞣しされた究極のHybridレザーです。

芯にクロムを残しているので丈夫であり
銀面はヌメ革に近い特徴を持っています。

しかしこの少し残っているクロム成分が邪魔をするのです。

微妙に残ったクロム成分によりタンニンを食わすことに限界が出来てしまうのです。
結果的にアルコタンニンレザーをベースにしたカスタムレザーの厚みは
2.2mm前後がMAXになります。

薄くて丈夫な革を希望されるなら
クロム鞣し革。

薄くても経年変化を楽しむのなら
ヌメ革。

厚みが必要なら
ヌメ革。

そして、
2.2mm前後以下で丈夫でありながら経年変化を楽しむのなら
アルコタンニンレザー


是非ご参考に工房様オリジナルの革をオーダーメイド下さい。

最後までお読み頂き有難う御座いました。

当社ではオーダーメイドレザーとして工房様のご希望に合わせ半裁5枚からの生産を承ります。
先ずはお気軽にご連絡下さい。
お見積りさせて頂きます。

姫路レザー有限会社 兵庫県姫路市豊富町御蔭585-89 TEL 050-3733-3295 mail info@himeji-leather.co.jp URL  https://himeji-leather.co.jp/(コーポレートサイト) URL  https://arcotannin.com/(オーダーメイドレザー制作)

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