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2018.06.11
アルコタンニンレザーはAクラス原皮を採用
こんにちは! 姫路レザー有限会社スタッフです。
最近ひどい事件が多いですね。
老人が運転する自動車事故や子どもの虐待、そうそう新幹線での無差別殺人。
もうクールジャパンは死語となってしまうのでしょうか?
作家の皆様とクールジャパンを具現化するために仕事をしている私たちにとっては、大変残念なニュースが多く寂しい限りです。
皮革素材にはクラス分けがある
さて、ご存知の方も多いと思いますが、皮革素材にはクラス分けがあります。
大きく分けて、Aクラス、Bクラス、Cクラスです。
確固たる基準はなく曖昧だとお聞きしていますが、タンナー様によると概ね次のような基準でクラス分けされているようです。
先ず判断基準となる場所は、お尻から腰当りの背中に近い部分です。
写真のような部分に対して次のような基準でランク分けがされます。
これは何をお伝えしようとしているかと申しますと、
概ね上記の部分だけが判断基準なので、
その他の部位に少々穴があってもキズがあっても基本的には関係がないと言う事です。
(タンナー様により例外も色々あるようですが。)
因みに焼印やトラは有っても無くても判断基準には入らないそうです。
【Aクラス】いわゆる一番良い原皮です。
大きなキズや穴がなく、そのままで使える取り都合の良い皮です。
だいたい100枚の内10枚前後(約10%ほど)しか無いとお聞きしています。
【Bクラス】少々穴があったりキズや皺がある原皮です。
食肉にするため皮を剥ぐ工程があるのですが、その時に穴が開いてしまうようです。
そのような穴が少々開いていたり、キズが沢山あったりする皮です。
銀面に軽くペーパー掛け(銀ズリ)をし、その後顔料系で染色される事が多く、
ほとんどキズや皺が判らない状態まで仕上げ加工されます。
【Cクラス】穴だらけであったり、深い傷があったりする原皮です。
この原皮はそのままでは使えないので、様々な仕上げ加工をされます。
特に深い傷は銀ズリでも消えないのでシュリンクやクロコの型を押します。
そうすれば全く分からなくなり、デザイン的にも魅力ある素材になります。
穴が多い場合はカット革にしたり小物製作会社へ販売したりされます。
因みにBクラス、Cクラスの割合はその時々のロットにもよるそうで、Bクラスが多い時やCクラスが多い時など様々だとお聞きしました。
このような事からAクラス原皮は素材感を活かしたヌメ革系に多く、Bクラス以下はクロムの顔料系に多く使われるようです。
しかし、いくらAクラス原皮だからと言ってもキズなどが全く無い皮は存在しないんです。
また、BクラスやCクラスはキズをキレイに隠してしまうんです。
ヌメ革系は革の表情やエイジングが楽しい
そうなんです。
だからヌメ革系は革の表情が楽しめる素材と表現されるのでしょうね。
染料仕上げだから日光で焼けてエイジングも楽しめますしね。
と、言う事で、アルコタンニンレザーは貴重なAクラス原皮を採用しエイジングが楽しめる素材なんです。
今日は、原皮のクラス分けについてお伝えしました。
尚、タンナー様により基準など異なりますので、
もしかするとご存知の方は、お聞きになられている情報と少々異なるかも知れません。
その際はご容赦くださいね。
オンラインショップ:http://www.himeji-leather.com/ です。 姫路レザー有限会社 兵庫県姫路市南今宿3-20 TEL 079-299-3888 mail info@himeji-leather.co.jp URL http://www.himeji-leather.co.jp